海外社長インタビュー INTERVIEW WITH PRESIDENT
Tokyo Beauty Products, Inc Presidnet MAMIKO BENOITさん
学生時代に、サンフランシスコ、ニューヨークへの留学を経験。帰国後は、英会話学校の開校や、旅行会社設立など起業家として活躍。後に、美容業界へ進出し、エステシャンとして自ら施術を行いながら、サロン経営などを学ぶ。
結婚を期に、再度渡米し、ビバリーヒルズの超人気美容サロンへ就職。出産も経験し、育児と仕事に奮闘しながらも、エステシャン、美容師、ネイリスト全てのコスメトロジストライセンスを取得
後に、自ら「TOKYO BEAUTY PRODUCTS」をオープン。プロ仕様の高品質商品の一般販売、およびヘア、メイクなどのケア方法のアドバイスなど、トータルで美容をサポートする新感覚のお店として展開。
"外見が美しくなると内面からも明るく元気に変わる!"
"お客様の笑顔が最大の喜び"
これまでの経歴をお聞かせいただけますでしょうか?
18歳の時にサンフランシスコへ行ったのが、初めての渡米でした。そのサンフランシスコで、もっと自分の世界を広げていろいろな人に会ってみたいと感じ、NYへ経済学を学ぶために移転しました。 その後、帰国しまして、日本で英語語学学校を開校しました。ちょうど23、24歳の頃ですね。その語学学校では、アメリカ人だけでなくカナダ、オーストラリア、イギリスなどの国からネイティブの講師を雇い、「使える日常会話を教える英語学校」を目指して経営していました。英語学習本の執筆をしましたのも、この頃ですね。一方で、フィリピンのセブ島にて、旅行会社をオープンしたりと、精力的に活動していました。
その後、結婚を期に、再度渡米することとなり、それまでのビジネスの後片付けを済ませ、 渡米までの期間、エステサロンで社長秘書兼エステティシャンとして時間を無駄にせず働いていました。そのサロンでは以前の経験をかわれ、消費者クレーム係も任されていたのですが、このクレーム処理の仕事をやらせていただいたお陰で、消費者の心理を習得することができました。
渡米後、出産し育児が少し落ち着いた頃、資格の取得に励みました。ネイリストの資格を皮切りに、エステシャン、美容師と3つの分野すべての資格を取得しました。こちらではコスメトロジストライセンスと呼びますが、エステ、ネイル、ヘアのライセンスを取ったわけです。
外国人である日本人が言葉の壁を乗り越えアメリカで対等に働くには、「手に職」が必要だと実感しましたからです。
技術と知識を身に付けた後は、ビバリーヒルズにある「Anastasia(アナスタシア)」というサロンで働くことになりました。 「Anastasia(アナスタシア)」は眉毛カットで世界的に有名なお店ですが、当時からハリウッドセレブがアカデミー賞授賞式の前に眉毛を整えるために訪れるほどの人気店でした。 そのため、ハードルは高かったのですが、私は無謀にも飛び込みで「雇ってください!」と交渉したのです。その結果、なんと見事に合格し、晴れて働けることとなりました。 日本人スタッフは私が初めてでしたね。 そのお陰で取材時などには、日本のお客様に対するスポースクマンのような役割を担当したこともありました。 私生活の方では、2人の子供を出産したため、育児にもとても忙しかったですね。
しばらくは育児とお仕事に奮闘していましたが、子供が自立できる年齢になりましたので、TOKYO BEAUTY PRODUCTSをオープンすることになりました。 私は、元々起業精神があり、既に若い頃から会社経営をしてきましたので、誰かの下で働くよりもやはり自分でビジネスをすることが楽しく感じます。
TOKYO BEAUTY PRODUCTSを始められてどう感じていますでしょうか?
やはり私はビジネスが好きなのだな、と実感しています。四六時中仕事のことが頭から離れないのですから。私の中では既に仕事ではなく、ライフワークの一部なのでしょうかね。遊びに行っていてもお店の商材を探したり、ディスプレイ商品を購入しています。(笑)
美容のお店を始めて一番思うことは、お客様の笑顔です。私はそれまで技術者として仕事をしていました。サロンではとてもクオリティーの高い商品を使い施術をし、お客様を満足させるのですが、自宅へ戻られるといつもの自分になってしまったりされるわけです。私はそのような高品質の商品を一般の方でも購入でき、またアドバイスが出来ればより多くの方がキレイになれる!と信じていました。
そこでプロ仕様のヘアケアやスキンケア等のトータル美容の商品販売兼、自分の経験を活かしたアドバイスができるお店をオープンしました。今では、外見が美しくなると内面からも明るく元気に変わられるお客様をみて喜びを感じています。
今後はどのような展望をお持ちでしょうか?
私は美容業界全体を活性化していきたいと思っています。特に日系の美容業界が拡大していくために、画期的な美容イベントを主催しています。それは、体験型ビューティーイベントです。ヘアカット、マッサージ、まつ毛エクステ、ネイル、骨盤矯正、美容鍼、ダイエットプログラムと、美容に関わるあらゆるジャンルの企業さんや美容ドクター、美容サロンさんにブースを出展して頂いております。 イベントに参加したお客様は、全ての美容を体験することができ、新しい美容に関心を持って頂くきっかけとなります。また出展者の方にとっては実際にお客さんと会えるのですから、絶好のPRの場となるわけです。 正にキレイになりたいと願うお客様と不況と言われる今の時代にひとりでも多くの方に新しい美容を知って頂きたいと願う企業様の橋渡しです
今年で2回目となりましたが、100年に一度といわれる大不況の中でこういったイベントは私にとっても「チャレンジ」でしたが、結果的に多くのお客様と TVや取材陣も集まり、大盛況でした。広大なアメリカで、日系社会はとっても狭いものですから、その狭い世界で足を引っ張り合うのではなく、逆に日本人同士協力し合って、皆で大きくなっていければと願っています。少しでもそのお手伝いができれば嬉しいですね。
御社で働くにあたって求められる要素は何でしょうか?
前向きで夢があって、常に向上心を持っている人がいいですね。
TOKYO BEAUTY PRODUCTSは、小さなお店ですので、自分がやりたいと思うことを実現できる場所です。実際に、日々弊社のスタッフたちが独自に企画したことが、形になっているのですよ。メイクが得意な子がメイク特集を組んでみたり、モデル経験がある子は、歩き方講座を主催したり。それぞれ得意な分野を活かして、できる人はできない人に教え、そうやって刺激し合っていける環境を作るように心がけています。
自分自身と仲間の成長を大事にしながら仕事をしていける方と一緒に働いていきたいですね。そして、私はスタッフ皆の親のような立場でいたいと思います。
アメリカでビジネスをする上で、辛かったことは何でしょうか?
基本的にこれまで苦労と思ったことはないです。大変なことはありますが、それを乗り越えることを楽しんでいるというか、それがビジネスの楽しみのようなものでもありますから。悪いことが起こった時に、「最悪だ」と捕らえるかどうかは人それぞれです。夢とか目標があれば、どんなことも乗り越えていけると思います。自分自身でこの道を選んだわけですから、もしも辛かったら初心に戻れば、「また頑張ろう!」と思えるのです。
オフタイムや私生活はどのように過ごしていますか?
お店は週7日オープンしており、以前までは週に7日間働いていましたが、最近は優秀なスタッフに恵まれ、週に2日はオフをいただいています。しかし私がオフの間に、遠方からのお客様や私目当てのお客様がお店にいらしていたら申し訳ないなぁ・・・などと思いながらお休みを頂いています。(苦笑)
オフの時には、家の整理整頓をしたり、身体も心もできる限りリラックスできる時間を作るようにしています。綺麗を売っている仕事ですので、見かけだけでなく、精神的にも充実していたいと思っています。人から見られているお店だけでなく、家やクローゼット、引き出しの中までも、見えないところを綺麗にしています。仕事だからとかではないと思いますが、そういうところも美意識なんでしょうね。
お仕事でいつも心がけていることをお聞かせください。
「早起きは三文の徳」とよく言いますが、私もまさに「朝」をフル活躍しています。毎朝、お店に来る前に仕事以外の全ての用事を終わらせます。例えば、食材の買出しから、クリーニング屋、銀行、郵便局へ行く、、などなど。夜、仕事が終わって疲れているところで用事をするよりも、朝にやってしまう方がずっと効率が良いのですよね。ですから私はとても早起きですよ。朝起きて、子供のお弁当を作って、洗濯をして掃除をして、学校へ送り出して、それからいろいろと用事をして回って、最後にお花を買ってお店に向かいます。
お店でお客様と接するときには、不快さをあたえないように気遣いながらも、割りとはっきりとお客様に指摘をしています。肌の悩みというのは、自分で思うよりも、他人から見た方が客観的ですので、自分では気付いていない部分がわかります。その方に本当に必要なポイントを見つけ出して、商品やケア方法などをお勧めするよう心がけています。だからこそ、私たちは商品の成分一つ一つまで勉強をして、アドバイスに自信を持ってお客様のフォローができるようにしています。
ご来店いただいた方に商品を手にしてもらうだけでなく、「楽しい!」「また、アドバイスが欲しい!」と思っていただけるお店でありスタッフですので、是非一度、立ち寄っていただければと思います。
MAMIKOさんは、いつも頭のてっぺんから足の先まで本当に美しく、思わず目を奪われてしまいます。ご自身が日々努力をされて「美」を維持されているからこそ、お客様のお手本となり、説得力があるのだと思います。また、MAMIKOさんは、何事に対しても常にポジティブで活力に溢れています。そういうパワーが、スタッフの方々や周りの人を巻き込んで大きなムーブメントを起こすことができるのですね。私もTOKYO BEAUTY PRODUCTSの大ファンの一人として、これからも自分磨きに励みたいと思います。
(Interviewer 森田亜紀子)