海外社長インタビュー INTERVIEW WITH PRESIDENT
Team J Station 山川 恒平さん
福岡県博多出身の山川さんは実 は元某有名芸能事務所所属のお笑い芸人。 22歳で日本の大学を卒業した後は日本の企業での仕事に専念。98年にアメリカに渡り改めてアメリカの大学へ進学。その後TVCM等の制作に携わっていた2002年12月、山川さんが担当していた番組が放送されていたロサンゼルス24時間日系ラジオ局が倒産。現Team J Stationオーナーと共に2003年10月に日本語24時間ラジオを立ち上げた。Team J Stationでは、ラジオ放送だけに留まらず、多数のイベントやコンサートのプロモートやコーディネートなども手がけている。
アメリカに行く事になったキッカケを教えて下さい。
日本で会社に入ってすぐ、海外進出を意識するようになりました。大学まではお笑い芸人をしていて、表に出る仕事をしていたので、今度は裏方、特に映画製作の方の興味を持つようになりました。渡米して三年間、UCRのVideo Production Major、そしてLACCのCinema/Film&TVProduction Majorにて制作の勉強をしました。その後はTVCMの制作に携わっていました。
映画製作の勉強やTVCM等、ビジュアルにフォーカスを置いた仕事をしていたのにサウンドにフォーカスを置いたラジオ放送を始められたキッカケを教えて下さい。
2002年12月に、僕が一つ番組を持っていたロサンゼルス日系24時間ラジオ局が倒産したんですね。そして、今のTeam J Stationのオーナーと共に2003年10月、この局をスタートしました。10月8日、初めてスピーカーから音が流れた時は皆で泣きました。最初の曲はサザンオールスターズの'希望の轍'だったんです。初放送ということもあって、僕たちの日系社会への希望を乗せて、と、この曲を選びました。
とっても意味がある曲を選ばれたんですね。Team J Station の始まりは日系社会にとっての希望ですね!
では、アメリカでビジネスをしていくに当たって、どのような人材が求められているのでしょうか?
日本人としての礼儀が身に付いていて、やる気、体力、気力がある人ですね!Team J Station では24時間放送の他、イベントやコンサート等の企画やコーディネート等の業務もあるので、時間はあって無いようなものですから、体力がある人でないと続きません。営業力や企画力がある人だと尚良い。そして何よりやる気がある人。 仕事の経験はあるに越したことはありませんが、職務経験が無くてもインターンなどで知識と経験を身につけてある人は強いですね。
心身共に強くないとやっていけない仕事なんですね!でも、クリエイティブな人には持って来いの仕事ですね。 では、社員さんたちに言い聞かせていることや注意していることは何ですか?
自分の言いたい事は言うように、と言っています。勇気を持って自分の意見やアイディアを発言出来る雰囲気にして、"やらされてる感"を持たれないようにしてます。そうすることによって、自分から積極的に意見を出したり動いて行けるようになるのです。
ラジオのパーソナリティーの方が明るいと、聞いているこっちも元気になれますよね! そんな素敵なスタッフさんのようになる為の就職活動のアドバイスを!
自分からどんどん進んで行く事ですね。日本では"付き合い"が多いけれども、アメリカでは"仕事は仕事"と割り切っている人が多いです。だから、企業ももっと実力主義になって来ているので、早いうちからインターンなどで経験を積んでおいて、エントリーレベルでも経験者として働けるくらいになっているといいでしょう。 また、面接などでは、自分の短所も含めて論理立てて説明出来るくらいに自分を理解出来るようになっているように。しっかりした目的を持って自分から動いて行ける人でないとアメリカでビジネスはやっていけないでしょうね。
仕事をするにおいて大切なことは何ですか?
常に前向きで居る事はもちろん、自分で仕事をクリエイトしていくことです。ポジティブな姿勢で新しいアイディアをどんどん出して行くこと。そして、自分の仕事に対してリスペクトを持つ事が大事ですね。"誰かの為になっている"という自覚を持つ事。その仕事は"誰か代わりの人でも出来る"んじゃなくて、自信を持って"自分"でやり通す、代わりが居ないという意識はより良い物を作って行く上で大切だと思います。
では、最後に将来の夢を教えて下さい!
今ではロサンゼルスのみの放送となっているので、これを全米に広げたいです。その後は南米、特にブラジルでも放送を開始 したいですね。世界に居る日本人・日系人のコミュニティーが充実するように手助けをしたいです。日本の文化をより沢山の人たちに知って欲し いので、ターゲットは日本人や日系人に限らず、世界中の人々です。これは、アメリカに来て、"自分は日本人である"というアイデンティティー を強く持ち始めるようになったからです。離れてみると、日本の文化を第三者的な立場から見られるようになり、日本に居た頃には見えなかった 日本の良さが見えて来ました。
新潟での地震の時、被災者の方々が避難地にてポータブルラジオから流れるニュースを聞いていたり、音 楽を聞いて元気を出している姿を見て、日本のうたや声が人々を元気づけられることを感じました。そういうみんなをポジティブな気持にさせら れるようなうたを届けたいですね。
また、日本やアメリカでの緊急災害などの時に日本語で情報提供を出来るような信頼出来るサービス もしていきたいですね。
インタビュアー感想
日本人としての誇りを高く持ち、より多くの人に楽しんでもらえるラジオ放送を企画・運営している山川さん。 元芸人ならではの笑いや幸せを与えるサービス精神が旺盛で、とっても自信溢れる方でした。これから日本からも沢山のアーティストな どがコンサートやイベントをするべく訪米します。もっともっと日系社会が面白くなる予感大!これからが本当に楽しみなTeam J Stationの'希望の轍'は、とても明るいものとなること間違い無し!
日本語ラジオ局Team J Station
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