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加藤 夕子

加藤 夕子さん Yuko Kato

日本の大学を卒業後後、麻雀店でのスタッフや、タレントのマネージャーなどをして働く。その後、ニュージーランドへ渡り、ワーキングホリデーを経験。帰国後、日本カジノディーラーズ協会認定校 日本カジノスクールにてカ ジノディーリング等を学び、優秀成績者として卒業。卒業後、渡米し、ラスベガスのカレッジにてカジノマネージメントを学ぶ。同カレッジを卒業後、「Gold Coast Casino & Hotel」に就職し、カジノディーラーとして活躍中...

〜この仕事に出会い、そうなる運命だったと今は感じています。
私にはこれしかないです。〜

カジノディーラーになろうと思ったきっかけをお聞かせください。

きっかけをお聞かせください

元々、国内海外に限らず、旅行好きでした。ワーキングホリデーで行ったニュージーランドからの帰国後、やはり海外で暮らしたい!という気持ちが強くなりました。でも好きに旅行だけしていても生活ができないですよね。そこで考えました。自分が好きなことで生活ができる方法を。 まず、「人と話す、 もてなす・喜ばせるサービス業がいい」、そして「いろいろな国を旅行、生活したい」、「ギャンブルが好き(競馬、麻雀、カジノ)」、「賑やかな職場がいい」という要素を考えた時に、「カジノディーラーしかない!」と思ったのです。世界の 3分の2の国でカジノは合法ですし、当たり前のように国民や観光客の生活に結びついています。そして、各国ルールもほぼ共通なので、いろいろな国で働ける可能性がありますよね。

ラスベガスに来られたきっかけをお聞かせください。

ラスベガスに来られたきっかけ

ちょうどニュージーランドでのワーキングホリデーを終えて、日本に帰国した頃に、友人から日本にカジノクスールができたということを聞きました。ちょうど、この先何をしようか悩んでいた時だったので、その話を聞いた時には、なぜか運命のようなものを感じました。

早速、中野にある 「日本カジノディーラーズ協会認定校 日本カジノスクール」に入学しました。在学中に研修でラスベガスに行ったのですが(その時が私の初ベガスだったわけですが)、ものすごく感動しました。

すぐにラスベガスの虜になり、この地でカジノディ ーラーとして働きたい!と強く思いました。とはいえ現実はとても厳しく、ラスベガスカジノで外国国籍の人が働くには、グリーンカード、もしくは合法的なワーキングビザが必須になります。経験もなく、カジノのない日本からきた私には、ラスベ ガスで働くなんて到底無理な話です。ところが、諦めずになんとか道を探ってみると、学校(カレッジ、4年制大学など)で希望職種の分野を専攻し卒業すると、OPTビザというワーキングビザを取得でき、その分野で働くことが出来る、ということ を知りました。

少々遠回りとは思いましたが、カジノの勉強をするのなら苦にはならないし、英語も上達するだろうと思い、ラスベガス行きを決意しました。渡米後は、ラスベガスにあるカレッジでカジノマネージメントを専攻し、約1年半、必死に勉強だけに打ち込みました。そして、優秀成績者として無事卒業することができました。これは今でも私の誇りですね。

カジノディーラーとしてゴールドコーストで働くことになった経緯をお聞かせください。

働くことになった経緯をお聞かせください

カジノディーラーは、初めはダウンタウンのカジノから下積みしていき、後に中級クラスのホテルを経て、最終的にはストリップの高級ホテルでデビューする、というのが一般的だと言われています。私の場合は、スタートが中級ホテルにあ たるゴールドコーストになったので、これはラッキーだったと思います。といっても、ここで働くまでには本当に苦労しました。

前にもお話しましたが、ラスベガスでは、まず未経験のディーラー、そして外国人でワーキングビザを持たないデ ィーラーが、働けることはほとんどありません。カレッジを卒業した私は、あらゆるカジノに応募を出しましたが、どこからも返事がありませんでした。最近では、カジノディーラーの応募は、基本的にオンラインで行われていて、返事があった 場合に、実際にカジノまで出向いて担当者に会える、という流れになっています。にも関わらず、あまりにも返事がこなくて焦っていた私は、無鉄砲にもダウンタウンからストリップまでほとんどのカジノを歩いて周り、責任者らしき人を捕まえては、 自分の履歴書を見せ、オーディションをしてほしいとお願いしました。ところが、もちろん門前払いです。このときにはとても疲れましたね。でも、諦めませんでした。

一度は断られたゴールドコーストに再度挑んでいきました。というのも、ゴールドコーストは、他のカジノと一味違うこだわりがありとても好きなカジノで、家から近所ということもあって親近感を持っていました。さて、果敢に挑んでいった2回目の訪問の時に、たまたま私が話しかけた方がシフトマネージャーだったのです。そのシフトマネージャーの方が、なんと私にオーディションの機会を与えてくれました。私の目の輝きと真剣さが通じたのでしょうか!オーディションは、実際のお客さんの前で行われ、ちょうど5分ほど経った頃に、後ろから「キミ、パスしたよ。」というマネージャーの声が聞こえました。思わず「え!?今なんて言いましたか?」と聞き返してしまいました。改めて合格したことがわかった瞬間には、天にも昇る気分でした。こうして、私は晴れてこのラスベガスでカジノディーラーとしてデビューすることになったのです。

お仕事の内容をお聞かせください。

お仕事の内容をお聞かせください

ゴールドコーストでは、ブラックジャック(シングルデック・ダブルデック・シュー・スーパーファン21)、ルーレット、バカラ(ミニ・ミディ)、パイガオポーカー、テキサスホールデム、クラップスですが、私はクラップス以外、全て のゲームをディールします。

中でも、自分で得意とし、好きなディーリングはバカラ、特に、ミディと、パイガオポーカーです。バカラは、プレーヤーにハイローラーが多く、みんな真剣なので、とてもエキサイティングなのです。パイガオは 逆に、楽しむゲームなので、わきあいあいとしてて、ディーラーがパイガオ(役なし)を出したときなどは、みんな本当に嬉しそうです。

JCSやPCIで教えて頂いた基本的なことはもちろん役に立っていますが、基本的には、ルールやコールな どは、ハウスによって違うので、最初は戸惑いました。素晴らしい講師陣から厳しく習ったせいか、私は、ちゃんとやりすぎて、そこまでしなくていいよって、フロアから言われて拍子抜けしたり、やりすぎなくらいカスタマーサービス、例えば、いつもニコニコして何かにつけてサンキュウサンキュウと連呼していたら、お客さんに、俺が負けてるのにそんなに嬉しいかって怒られたり。ゴールドコーストは、ストリップから車で5分くらいのところにあるため、多少ローカル色も残り、観光客が多いストリップカジノと比べ、ゲームを楽しむというよりは必死にお金を稼ぎに来ているお客さんも多いせいか、けっこうストレスの溜まるカジノかもしれません。店の雰囲気は天井が高く、広くて明るいいい雰囲気なんですけどね。。。

楽天家の私でさえ、最初のころは、けっこう辛かったです。でも、フロアもディーラーもみんないい人で、仲間に恵まれています。しかも日本人は私一人ですので、いつも元気でクレイジーなので、目立つせいか、今は、お客さんにも上司にもディーラー仲間にも、けっこう人気者だと、自負しています!(笑)

お仕事のやりがいをお聞かせください。

この仕事に出会い、そうなる運命だったと今は感じています。私にはこれしかないです。今は、私の好きなことが何でもできるラスベガス、1.おいしいものをたらふく安く食べられる、2.大好きなバカラを思いっきり堂々とできる、(他にも、Driving,Traveling, Cooking など、趣味はいっぱいありますが)を思いっきり楽しんでいます。欲を言えば、やっぱりここには大好きな海がないので、やっぱり、いつかは、愛国、タイに行きたいなぁ、と思っています。

今後のキャリアの展望を聞かせてください。

展望を聞かせてください

将来的には、やはりストリップカジノ、特に、私の好きなMGMかWynnへの進出を目指しています。ですが、今はゴールドコーストのカジノでもう少し経験を積み、コネクション作りに励みたいと思っています。ラスベガスでは、履歴書だけで転職することは難しく、基本的には紹介が中心です。ですので、自分のコネクションを作ることはとても大事なのです。あとは、クラップスが出来るようになるため練習しています。カジノホストにも興味があるので、私のパーソナリティーを生かし、いい仕事ができるのではないかと思っています。そのためには、まず、ゲームを通して直にお客さんと接するディーラーとして成功することが先です。最終的には、タイに渡り、本場ラスベガスでの経験をもとに、カジノマネージメント側で活躍できたらいいなと思ってます。(一日でも早いタイ のカジノ合法化を願いつつ。。

インタビューアーコメント

夕子さんは、お会いした瞬間からものすごいエネルギーがみなぎっていました。まさにこのエネルギーと情熱で、ほとんど望みがない状況にも関わらず、カジノディーラーとしてのデビューを果たせたのだと思います。インタビューにもありますが、夕子さんは華奢な体にも関わらず、ラスベガスのビュッフェで、驚くほどの量を食べていました。きっと、こうして何事にも手加減しない、全力投球な夕子さんだからこそ、自分の夢を実現しているのだと思います。夕子さんのように、夢を持って海外へ飛び出し、もがきなら がも諦めずに一歩づつ前進していける若者が増えたら素晴らしいと思います。

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